第163回芥川賞候補者の発表がありました。
その中で無名の作家「石原燃」さんがノミネートされたことで、文壇は話題となっております。
デビュー作がいきなりの芥川賞にノミネートされたことにも驚きですが、石原さんのプロフィールを見るとさらに驚くことがありました。
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プロフィール
ペンネーム 石原 燃(いしはら れん)
本名 津島 香以(つしま かい)
生年月日 1972年5月(日付非公開)
出身 東京都文京区
学歴 武蔵野美術大学建築学科卒
家族 夫 娘2人
本名がすでにペンネームのような石原さんですが、文学好きなら津島の名字でピンとくる方もいるかも知れません。
お母様はあの有名小説家「津島佑子」先生。(お父様は離婚されていてわかりませんでした。)
国内での評価はもちろんですが、国際的な評価が高くアメリカ、フランス、中国の他8カ国語の言語に翻訳され、世界中で出版されています。
2006年にNHKの連続テレビ小説『純情きらり』の原案となった小説「火の山ー山猿記」の原作者でもあります。
そして津島先生といえば、文豪「太宰治」先生の娘さんですね。つまり、石原さんは「太宰治」先生のお孫さんということになります。
ペンネームの石原は、太宰治先生の奥様、つまり石原さんのお祖母様の旧姓から頂いたそうです。太宰治先生の作品の中にも度々登場していた方で、お父様は地質学者で地元中学の校長先生を務めるほどの人格者でもありました。
劇作家から小説家に
建築学科を卒業されている石原さんですが、卒業後は建築士として企業にお勤めになられます。
しかし本屋さんで『戯曲が書ける』という本に出会い、戯曲講座を受講し劇作の面白さに気づきます。
台本だけ書いていても上演しないと劇作家とはいえない、と思い経験を積むため会社をやめて演出助手などに務めます。
2007年に劇団劇作家として所属し、2009年から劇作家として活動されていました。
2010年に「フォルモサ!」で劇団大阪創立40周年の戯曲賞の大賞を、2013年には「父を葬る」で第24回テアトロ新人戯曲賞佳作を受賞されています。
今回芥川賞にノミネートされた「赤い砂を蹴る」は、小説としてはデビュー作となりますが、劇作家としての実績は十分に持ち合わせていらっしゃったんですね。
ちなみに本の発売は、2020年7月13日予定です。受賞者発表の前に、一読されておくのもいいかもしれません。
ただ、劇作家から小説家に転身されたという発表はないので、今後もご自身が主催される演劇ユニット「燈座(あかりざ)」で劇作家としての活動も続けられるようです。
芥川賞が発表されるのは、2020年7月15日です。
どのような結果になるのか楽しみですが、間違いなく石原さんの今後の活動には大きく影響しそうですね。
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