第163回芥川賞を受賞した『破局』の作家である「遠野遥」さん。
先日急死された櫻井敦司さんの実のお子さんとしても有名な、遠野さんについて調べてみました。
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ギターからペンに
本名 非公開(渡辺〇〇と推測)
生年月日 1991年8月22日
出身 神奈川県藤沢市
学歴 神奈川県立柏陽高等学校卒 慶應義塾大学法学部法律学科卒
文藝賞作家特別対談の中で、遠野さんはロックバンドBUCK-TICKの櫻井敦司さんと実の親子であると明かしています。
櫻井さんは、1991年スタイリストの渡辺小百合さんと結婚されたんですが、その時におなかにいたのが遠野さんです。
2人は1年後に離婚されていて、遠野さんは母親が引き取ったので、本名は「渡辺」ではないかと思われます。
離婚後に櫻井さんとの交流はなく、2020年の年末のインタビューの時に「父親と連絡を取るようになったのは最近」とおっしゃっていたので、ひょっとしたら2019年に文藝賞作家対談の話が、交流を持つきっかけになったのかもしれません。
父親の存在は知ってか知らずか、大学2年くらいまではバンドを組んでギターを担当していたんだそう。
いわゆるコピーバンドだったそうですが、あまりギターの腕が上がらず、2年の時に辞めてしまったそう。
実際に執筆活動を始めたのは、単位もあらかたとって時間ができた3年生からだそうですが、その前から小説への興味は出ていたようです。
文学部の授業の中で、小説の感想を言ったり先生の解説を聞いたり、1場面を演じてみるなんていう授業もあったそう。
今まで純文学というものを読んでこなかった遠野さんですが、授業で村上春樹が取り上げられると、改めて読むというきっかけになり、それが執筆につながる一つにもなっているんだそう。
遠野さんの作品の評価に『夏目漱石に似ている』というのがありますが、これはあえて似せているというわけではいそうです。
いざ小説を書こうとしたときに、何かお手本のようなものがほしいと様々な作品を読む中で、たまたま夏目漱石の文章がしっくり、癖がなく思ったそうで、そこから自分なりにアレンジしたり手を加えて、今のスタイルになったんだそう。
なので、真似をしたというよりは、影響を受けたというほうが近い気がしますね。
芥川賞を受賞した『破局』は、どこにでいそうな大学生の感情の揺れ動きが、ちょっと嫌悪を抱きたくなるようなほどの表現で描写されています。
一瞬の目線の動きや感情の揺れが、無機質に文字に起こされるとこれほどのものになるのかと、ひょっとすると読み手を選ぶような作品かもしれません。
ただ読み進めていくとその世界にぐいぐい引き込まれ、気が付くとやめられない、読み終えてしまう。
そんな遠野さんの作品、ぜひ一度手に取ってみてください。
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