どんなにCG技術が進歩しても、映画界で「特殊メイク」というのは切っても切れない重要な役割です。
そんな特殊技術を持ち、ハリウッドスターが「彼なら」と絶大な信頼を得る「カズ・ヒロ」さんを調べてみました。
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プロフィール
「カズ・ヒロ」の名をハリウッドスターで知らない人はいないと言われるほどの人物とはどんな方なのでしょうか。
本名 辻 一弘(つじ かずひろ)
生年月日 1969年5月25日
出身 京都府京都市
国籍 アメリカ合衆国(2019年3月帰化)
学歴 龍谷大学付属平安高校卒
学生時代に地元の洋書店で手に入れた映画雑誌の中に、ディック・スミスの特殊メイクでリンカーン大統領に扮した俳優ハル・ホルブルックの記事が紹介されていました。
そのメイクに惹かれ、自身をリンカーン大統領にメイクした写真とともに手紙を添えて雑誌に載っていたディック・スミスの住所に手紙を送ります。
するとスミス氏から「アメリカにもいい学校はないから、特殊メイクを学ぶなら独学が一番」という内容の返事をもらい独学で学び始めます。
国内でも様々な場で特殊メイクに携わるも、1996年に単身渡米します。
ディック・スミスを師事し、兄弟子であるリック・ベイカーの工房「シノベーションスタジオ」では、誰もが知る映画の特殊メイクに参加します。
それがこちら。
どうです?
素晴らしい技術ですよね。
コレほどの技術を持っていれば、日本でも引く手あまただと思うのですが、なぜアメリカ国籍を所得したのかというと、
“Sorry to say but I left Japan, and I became American because I got tired of this culture, too submissive, and so hard to make a dream come true. So that’s why I’m living here. Sorry”.
(周りに合わせ従順であろうとする日本文化では夢の実現は難しく、だからアメリカを選んだ)要訳
このようにコメントされています。
師匠であるスミス氏もいうように、学校で学ぶよりも独学でという世界であるなら、独創性が重んじられ日本では不自由な思いをされたのかも知れませんね。
特殊メイクを生かした芸術作品
実はカズ・ヒロさんは、一度は映画での特殊メイクを断念していた時期がありました。
ところが2017年公開映画『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』で主演を務めたゲイリー・オールドマンから「あなた(カズ・ヒロ)が受けなければこの作品にはでない」と言われ映画復帰を決めたそうです。
「#ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」のメイキング映像。
どうやって #ゲイリー・オールドマン をチャーチルにしていったのか、特殊メイクを担当したアーティストの辻一弘さんの匠の技がわかります。こいつはすごい……— SYO(映画ライター/編集者) (@SyoCinema) February 25, 2018
これだけの技術を持ちながら、映画での仕事をされていなかったなんてもったいないとしか言えません。
ではそれまではというと、顔面アートを制作していました。
著名人の頭部を2倍の大きさで作成し、その精工さはもはやコンピューター技術を凌ぐとも言われるほどです。
今にも喋りだしそうなほどの完成度です。
一流のスターたちからもその腕を信頼されるカズ・ヒロさん。
CGでは出せない、生きた表情が引き出せるのは、彼の特殊メイクのおかげなんですね。
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