ロシアのウクライナ侵略が世界中の懸念である今、そのロシアとドイツの戦争をもとにした小説『同志少女よ、敵を撃て』が注目されています。
デビュー作が大注目を集め重版を重ねている作家「逢坂冬馬」さんについて調べてみました。
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史上初の快挙
氏名 逢坂 冬馬(あいさか とうま)*本名かどうか不明
生年月日 1985年(詳細非公開)
出身 埼玉県所沢市出身 横浜市育ち
学歴 明治学院大学国際学部国際学科卒(横浜市内の高校卒 学校名非公開)
デビュー作である『同志少女よ、敵を撃て』は、アガサ・クリスティー賞で審査員全員が5点満点をつけた文句なしの作品です。また、満点獲得というのは史上初のことなんだそう。
しかもそのデビュー作が、第166回直木賞候補作品にもなっていました。
今回受賞は惜しくも逃しましたが、かりに受賞していたら22年ぶりのデビュー作品受賞という、これもまた驚きの実績を残すことになったんです。
それぞれの作家にはそれぞれのスタイルや受け止め方があり、ましてや『同志少女よ、敵を撃て』はかなり話が入り交じり登場人物も錯綜し、戦争というテーマにおいても賛否が分かれそうな長編であるにもかかわらず、満点を獲得しての受賞となると、その完成度の高さがうかがえます。
逢坂さんは大学卒業後は企業に勤めながら、年に1つのペースで執筆をしては作品を応募していたそうです。
そして今回のデビュー作が出来上がったきっかけは、逢坂さんの高校時代にさかのぼるそうです。
高校時代にアメリカの同時多発テロが起こり、その衝撃から国際政治学を大学では学び、一時は研究者になろうとも考えたんだそう。
暴力に興味が出たのではなく、怖いからこそ知りたいという思いだったとコメントされています。
そんな大学時代抱いた「なぜソ連は女性兵士を前線に送ったのだろう?」を追求しまとめたのが、この『同志少女よ、敵を撃て』でした。
なぜアガサ・クリスティー賞に応募したのかというと、ジャンルに関しても作品のボリュームに関しても寛容であったからなんだそう。
たしかにこの作品は原稿用紙800枚にわたる長編作品なので、なかなか応募項目をクリアすることは難しいかもしれません。
しかし返せば、そんな長編作品を最後まで読み切らせてしまうほどの内容だったともいえそうですね。
ソ連で母親と暮らしていた娘が、ドイツ兵の襲撃にあい街も母親も燃やし尽くされてしまう。その敵であるドイツ兵が娘を狙撃手として育て戦地に赴く中で、娘とそのほかの人たちとのかかわりが物語を進めていく。
タイトルにある『敵』とは誰のことなのか、本当に言いたいことは何なのか、読み終えたときに感じるものは何なのか。
あまたの作品を読み込んできた審査員の先生がこの作品を高評価した理由を、ぜひ実際に読んでみてください。
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